昨年の年間ベスト・アルバム特集についていろんな意見をいただいていますが（ありがとうございます！）、その中でもちょっと複雑な気分にさせられるのが、「なんでジェイク・バグのデビュー作を入れなかったのか？」という質問。
確かにそう思うのは不思議じゃない。
本国では昨年の10月にリリースされ、めちゃくちゃ盛り上がっていて、実際に年間チャートに食い込んでいた。
しかし日本国内では、1月の発売。
まだ全国に流通していない作品をランキングさせるかどうか編集部でもかなり議論しましたけど、結果、2012年のランキングからは見送ることにしました（ただし、ベスト・ソングには”トゥ・フィンガーズ”をランキング）。
ただ、逆にそれだけ2013年はこの類稀の才能を大いに盛り上げる予定。
その表れとして、付録のカレンダーにも堂々とフィーチャーさせていただきました。

と、同時に、彼の最新インタヴューもこの号の大きな目玉。
実際に電話越しで話した彼は、思っていたほどのビッグマウスではなく、いたってクールに真摯に質問に答えてくれたけど、メインストリームに横行するポップ・ミュージックを支持する大衆について「自分たちで曲の良し悪しを判断していない、という悲しい状況があるんだよ」と語ったり、大観衆の前でライヴをやることについて「別に緊張しないな。（省略）知らない人たちばっかりだから、５列目くらいからはみんな同じに見える」と語ったり、大物の片鱗がいろんなところから垣間見られるインタヴューになったかと思います。

会話の中では、今年の来日をほのめかす発言もあった。
ローゼズもノエルもクリス・マーティンもベタ惚れになったその才能。
早く生で体験したい。（内田亮）