モーゼズ・サムニーの新作『grae』が凄すぎる。圧倒的な傑作!

モーゼズ・サムニーの新作『grae』が凄すぎる。圧倒的な傑作!
楽しい気分になりたくて楽しい音楽を聴いたり、情緒的になりたくて情緒的な音楽を聴いたりしても、まったく思い通りにはいかないことはよくある。
気分で音楽を聴くと、気分に裏切られるのだ。

でも、このアルバムは違う。
もう何度もリピートしているが、今のところ、聴くたびに、これは「天国」そのものだとしか思えない。
コロナ禍が続き、先行きもまったく見えない重苦しい不安の中で、「音楽という天国」が立ち現れて、それが66分間続く。
大げさでもなんでもなく、この未曾有のウィルス禍の最中に届けられた神からの贈り物としか思えない、とんでもない大傑作、それがモーゼズ・サムニーの新作『grae』だ。

本人は以前、「音楽を作るモチベーションは天国。歌詞を作るモチベーションは地獄(笑)」と笑いながら語っていたが、それが紛れもない真実だということがこれを聴くとわかる。
その言葉がそのまま形になった、まるで「完璧なバランス」の世界のような作品だ。
まるで「愛」のような、と言いかえてもいい。

ジェイムス・ブレイク以降の、ポスト・ダブステップ〜R&Bの流れが生んだ偉大な果実。真の傑作だ。すばらしい。 (山崎洋一郎)
山崎洋一郎の「総編集長日記」の最新記事
公式SNSアカウントをフォローする

最新ブログ

フォローする