米津玄師のツアーファイナルを観て思ったこと

2年半ぶりの米津玄師のライブ。
さすがに2年半は長かった。”POP SONG”や”M八七”はもちろん、"感電"でさえライブでは初披露である。"Pale Blue"も"ゆめうつつ"も"迷える羊"も初。やっぱり2年半は長かった。それだけに、じつに楽しい夜だった。
たくさんの初披露曲を楽しめたのに加えて、"Lemon"も"海の幽霊"も"パプリカ"も"アンビリーバーズ"もアレンジや構成がさらに練られてバージョンアップしていて気持ちが上がったし、なにより米津の歌がパワーアップしていて、発声するだけで普遍に触れるような瞬間が何度もあって鳥肌が立った。
そしてさらに、"爱丽丝"で登場してギターを弾きまくったKing Gnuの常田がそのままギターを引き継ぐ編成で始まったのが新曲の"KICK BACK"。アニメ『チェンソーマン』にあまりにもピッタリの主題歌であると同時に米津にとっても画期的な一曲であるこの曲を、楽曲制作にも参加した常田が参加する形で観れたのは超幸運だった。というか、米津の新曲が2022年の日本を最もロックさせたということ、そこには常田の参加があって、さらにアリーナの大会場で爆音で観客に披露することができたということ、それら全てが、本当に画期的なことだと僕は思うのだ。
この2年半ぶりのアリーナツアーを経て、発表された次のツアー「米津玄師 2023 TOUR /空想」ではまた新たな米津玄師が見えてくるだろう。(山崎洋一郎)
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