レッチリ、B’z、チェンスモの出演決定! サマソニ20周年にふさわしいヘッドライナー3組の見どころを検証

レッチリ、B’z、チェンスモの出演決定! サマソニ20周年にふさわしいヘッドライナー3組の見どころを検証

レッド・ホット・チリ・ペッパーズB’zザ・チェインスモーカーズ! 
「サマーソニック2019」、その20周年アニバーサリーに相応しいヘッドライナー3組がついに発表された。


今回は1月16日から1日1組のカウントダウン方式での発表となった。20回目という節目の年、さらにはサマソニ史上2度目の3日間開催ということもあって、ラインナップがより一層注目されていた年だけに、発表のたびにSNSでは話題沸騰となりTwitterトレンドの常連に。


こうして出揃った3組を見渡しての第一印象は、世代や嗜好を超えて、しかもすべての客層にアピールするサマソニらしいスケール感だ。スタジアム・ロック・バンドの雄として、オルタナティブ、ラウド系に強いフェスとして出発したサマソニの20周年を祝うに相応しい「盤石」のヘッドライナーであるレッチリ。初の日本人ヘッドライナーという「新基軸」を開拓し、レッチリと並ぶべき最強ロック・アクトであるB’z。そして2010年代デビュー組として新世代から「抜擢」されたザ・チェインスモーカーズ。

そんな今年のヘッドライナー3組と比較すべき年があるとしたら、サマソニ10周年にして史上初の3日間開催となった10年前の2009年だろう。2009年のヘッドライナーはリンキン・パークビヨンセマイ・ケミカル・ロマンスだった。そう、盤石(リンキン)、新機軸(ビヨンセ)、抜擢(マイケミ)と、10年前も実は今年と同様のバランスだったとも言えるのだ。2009年も2019年も、サマソニ10周年、20周年の祝祭の土台となる強靭な集客力に加え、3日間のそれぞれのヘッドライナーがそれぞれ異なった意味と役割を背負っている

ちなみにレッチリは現在『ザ・ゲッタウェイ』(2016)に続くニュー・アルバムを制作中だが、昨年のカリフォルニアの山火事で中断を余儀なくされてしまったのだとか。しかし彼らはなんとエジプトのギザのピラミッド(!)でライブを行うことを発表した!



この3月のピラミッド・ギグ以降で発表されているライブ・スケジュールは、現時点でサマソニのみだ。つまり『ザ・ゲッタウェイ』以降ツアーをやり続けて油の乗り切ったレッチリのステージがサマソニで観られることは確定として、もしかしたら進行中の新曲のお披露目の機会にもなるかもしれないということ。今後の彼らの動向には要注目だ。

B’zは10年前の2009年にも出演していたが、当時はリンキン・パークの前というポジションだった。そもそも2007年のサマソニ初出演が彼らにとって初のロック・フェス出演だったわけで、B’zのヒストリー的にも、彼らとサマソニの10年以上にわたる関係性の上でも今回のヘッドライナーは新機軸であり、同時についに到達した頂点でもある。

チェインスモーカーズは2016年のサマソニが初来日。しかもあの時はビーチ・ステージでの出演だったことを思えば、わずか3年でヘッドライナーまで上り詰めたという超高速出世! それもゼッドカルヴィン・ハリスらの前歴を積み重ね、EDM、ダンス、エレクトロを大きな柱とすることに成功した2010年代サマソニの成果だし、2010年代の出世頭たるチェインスモーカーズにとっても日本での原点に錦を飾る凱旋公演なのだ。

と、三者三様に意義深いヘッドライナーだけれども、サマソニというフェスの全体像、その年のサマソニのコンセプトとムードを決定づけるものはヘッドライナーだけではないのも事実。マウンテン・ステージ以下のインドア・ステージやビーチ・ステージなどでは、常にヘッドライナーを頂くスタジアムとは対照的なラインナップが組まれるのがサマソニの常で、マス・アピールのスタジアムとカッティング・エッジなインドアの対比にこそサマソニの醍醐味はあるとも言える。

何れにしても、2019年の夏への助走は始まった。続報をそわそわしつつつ待ちましょう!(粉川しの)

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