ついに「ザ・メイヘム・ボール」が日本上陸! 来日公演の初日、京セラドーム公演をいち早く目撃してきた。ガガはこれまでも独創的なヴィジョンを具現化してきたアーティストであるが、今ツアーは単なるシアトリカルなライブショーには留まらない空前のスケールで描かれるガガ流ポップオペラだ。
舞台装飾やファッションによる巧みなストーリーテリングや、アバンギャルドで躍動的なダンス、ダイナミックかつ繊細なバンドの生演奏など、超一流の仕事に唸るばかりだった。(特に幕間に見せたTosh Petersonのドラムソロパフォーマンスには圧倒された。)何より!「踊るか死ぬか」、躍動するガガの肉体と魂の宿った歌には心が震えっぱなしだった。
今舞台はポップミュージックに原点回帰しガガの特異な才能を再証明したアルバム「メイヘム」と連動したショーで、アルバムの曲を軸に構成されている。しかし特筆すべきは、過去の代表曲もまるでこのショーのために用意された曲かのように旋律とストーリーが必然的に調和し融合していたことだ。痛みも孤独も……彼女のこれまでの歩みの全てがここに完璧に結実したと言える。
マザー・モンスターは我々に強い眼差しで「ありのままの自分を愛すること」を伝えてくれた。最後に見せたピュアな笑顔も忘れられない。「ザ・メイヘム・ボール」とは一体何なのか。ガガの人生そのものでもあるこの美しい物語について、筆者の主観も交えながらレポートしている。(深町絵里)
レディー・ガガの記事が掲載されるロッキング・オン3月号