サマソニで揃って初来日! 今最も熱いUKの新星SSW=サム・フェンダーとトム・ウォーカーを要チェック

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エド・シーラン以降、男性シンガー・ソングライターの勢いが止まるところを知らないのが2010年代後半のUKシーンだ。例えば2016年から2017年にかけて話題をさらったのはラグンボーン・マンの“Human”だったし、2018年はジョージ・エズラの“Shotgun”が大流行、アルバム『Staying at Tamara's』も年間チャートで総合2位(1位は『グレイテスト・ショーマン』サントラ)と大ヒットを記録した。そしてこの2019年のUKチャートを目下席巻中なのが、ルイス・キャパルディの『Divinely Uninspired To A Hellish Extent』。同作は全英1位で速攻プラチナ・アルバム獲得、過去8年で最も売れたデビュー・アルバムになるなど、次々に記録を更新中だ。

ビリー・アイリッシュやリル・ナズ・Xのような新世代のポップ・アーティストの作品はもちろんイギリスでも大ヒットしているが、そういう世界的スタンダードと並行してオーセンティックな歌で勝負するシンガー・ソングライターの市場がローカルに開拓されまくっているのが、UKシーンの現在なのだ。今週末にいよいよ開催が迫ったサマーソニックでは、そんなUKシンガー・ソングライターの新潮流を象徴するふたりの新星が揃って初来日を果たす。キャパルディと並んで今年最も注目されているSSWと言っても過言ではないトム・ウォーカー、そしてサム・フェンダーだ。


トム・ウォーカーはキャパルディと同じくスコットランド出身のシンガー・ソングライターで、今年の「BRIT Awards 2019」でブリティッシュ・ブレイクスルー・アクト(新人賞)を受賞すると、3月リリースのデビュー・アルバム『What a Time to Be Alive』が見事全英1位に。髭面にニットキャップがトレードマークの熊男的ビジュアルから連想されるように、しゃがれたボイスに無骨なブルースを宿した歌声の持ち主だが、それでいて驚くほど繊細でクリアーなフォークも、ルースなレゲエも歌い爪弾いてしまうようなハイブリッドだ。


前提としてヒップホップを通過したトム・ウォーカーのさりげないクロスオーヴァー・サウンドは、ラグンボーン・マンの流れに位置するもので、ルディメンタルとのコラボ(“Walk Alone”)をやっているあたりには、エド・シーランのトレースを見出さずにはいられない。ただし、彼の場合はクロスオーヴァーによって多様性を示すよりも、その中から凛として立ち上がってくるクラシカルな歌そのものの力が最大の魅力。それはゴスペルライクなこのセッション映像からも窺える。


一方のサム・フェンダーもまた、今年の「BRIT Awards 2019」でクリティック・チョイス・アワード(これも有望新人に贈られる賞)を受賞。ウォーカーとは対照的なインディ・バンドのフロントマン的な風貌からも窺えるように、彼の楽曲はボーカル・ミュージックというよりもギター・ミュージックであることを一義にした設計で、ライブはほぼ新人バンドのパフォーマンスに見える。そういう意味ではエド・シーランよりもジェイク・バグジェイムス・ベイの系譜に連なるシンガーかもしれない。


ワーキング・クラスの若者たちの鬱屈と自殺をテーマにした“Dead Boys”のように、ナイーヴな感性でシリアスな問題を歌い上げるナンバーで同世代の共感を呼んでいるサムだが、そのサウンドはフォールズあたりを彷彿させるテンション高めのシンフォニック・チューンからブルースやアメリカーナ調のナンバーまで様々で、最初の着地点が未だ見通せないポテンシャルもすごい。


そんなサム・フェンダーも、9月に待望のデビュー・アルバム『ハイパーソニック・ミサイル』のリリースを控えている。サマソニはまさに前夜、超新星の全貌を初めて知るのに絶好のタイミングでの初舞台となるのだ。20周年に相応しい超強力ラインナップが揃った今年のサマソニだけれど、皆さんが私的タイムテーブルを組む際にサム・フェンダーとトム・ウォーカーの名前を少し心に留めておいてもらえると嬉しいです。(粉川しの)
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