シンガーとしてのジェイムス・ブレイクを堪能!ビリー・アイリッシュ、レディオヘッドまでカバーした弾き語りは、極上の癒し

シンガーとしてのジェイムス・ブレイクを堪能!ビリー・アイリッシュ、レディオヘッドまでカバーした弾き語りは、極上の癒し
コロナ禍のなかで、不安に苛まれた人びとのために音楽は何ができるだろうか。

そのひとつの解として、オンラインでライブやフェスの配信が世界各地でおこなわれているが、よりパーソナルな形で音楽を届けるミュージシャンも現れている。ジェイムス・ブレイクもそのひとりで、先日インスタグラムで配信された即席のライブが素晴らしかったので紹介したい。

https://youtu.be/v-bg2rxBRk4

至近距離で歌う様が見られるだけでなく、ピアノの弾き語りのみで1時間強という貴重なもの。シンガーとしてのジェイムス・ブレイクがじっくり堪能できる。しかも自身のナンバーだけでなく、スペシャルなカバーが次々と披露された。

ファイストの“Limit to Your Love”やドン・マクリーンの“Vincent”、ジョニ・ミッチェルの“A Case of You”といったおなじみのレパートリーだけでなく、ビリー・アイリッシュ(!)の“When The Party's Over”やフランク・オーシャンの“Godspeed”のようなレアなカバーも(ジョン・レノンの“Imagine”のフレーズも少し)。

とりわけ、「手を洗おう」のメッセージのあとに「お気に入りの曲なんだ」と言って演奏されたビル・ウィザース(奇しくも、このトリビュート・カバーから約一週間後に亡くなってしまった)の“Hope She’ll Be Happier”からレディオヘッドの“No Surprise”への流れ、その豊かな情感に胸を掴まれる。

ジェイムスはいつにも増して優しく柔らかく、丁寧に歌を届けようとしているようだ。それは先の見えない毎日に疲弊しているわたしたちを慰めるようで……この親密さと飾らなさに、何だかとてもホッとする。インスタライブの画面の端を流れていく、世界中からリアルタイムで届くリアクションを見ても、この温かい歌たちがいま、切実に求められていることが伝わってくる。

演奏された楽曲は以下のとおり。


このインスタライブ配信はまた予定されているようで、日本時間では4月7日(火)の朝5時からと早いが、可能な方はリアルタイムでご覧になってはいかがだろうか。


このような状況下でも「いま」鳴っている音楽があるということに励まされる思いがする。ジェイムス・ブレイク、素晴らしい歌をありがとう。(木津毅)
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