いまだ興奮冷めやらず。クイーン+アダム・ランバートの、過去最大規模となった日本ツアーは大成功のうちに幕を閉じた。あらためてクイーンの楽曲がいかにエクスペリメンタルであったか、また、その楽曲に込められたテーマやメッセージがいかに先見性を持つものであったかを思い知らされた今回の「ラプソディ・ツアー」であったが、クイーンの完成された楽曲に、時代に則したさらなる説得力を付加して表現できるボーカリストは、もはやアダム・ランバート以外に想像できない。
今回は特にセットリストの組み方が完璧だと思えた。正直、東京ドームでの公演を観終えるまでは「名古屋では“キラー・クイーン”をやったのか。うらやましい」とか、瑣末なことを考えていた自分もいたのだが(いまでも聴きたかったとは思っているけれど)、それを差し引いても東京ドームのセットリストは、自分のなかでは完璧と思えるものだった。演奏されるすべての曲に必然的な理由があり、それを明確に受け取れるように演出されたステージは、クイーン+アダム・ランバートがはっきりと現在進行形のプロジェクトであることを物語っていた。
そのセトリに関する考察も含め、東京ドーム公演2日目の詳細なレポートを「rockin’on 4月号」に寄稿しました。記念すべき初の東京ドーム公演を反芻する材料としても、ぜひ楽しんでもらえたら。(杉浦美恵)
クイーン+アダム・ランバートのライブレポートが掲載されるロッキング・オン4月号