3月にDVD、4月から6月までシングル3連発、8月にはニューアルバムを出すという「2014年マニフェスト」。今回の3曲を聴いて、あれはやはりガチだなというか、逃避も自己破壊もせずにバンドがきちんと続くことこそが、今の彼らの望む一番の奇跡なんだとはっきりわかった。発表済のデモからよりポップかつカオティックに仕上がった〝フロントメモリー〟。ファットで割れたビートにギターやらホーンやらの断片をちりばめて、の子が大声でがなりまくるストリートアンセム風〝僕のHIPHOP〟。粒だったギターノイズの中に甘くポップなメロディが切なくも力強く浮遊するバラード〝ハワイ〟。いったんバンドの歴史を総括するようにも見えたソロ活動からの子がバンドに帰還したのは、傑作アルバム『楽しいね』を経てなお、音楽的にバンドで試したいことがまだまだあるのだと実感させてくれる充実ぶり。特にヒップホップというのは新種のキーワードだが、アートフォームというより「ありのままの自分を肯定するパワー」として楽曲に注入して、無闇なカッコよさに到達してるのがすげえ痛快だ。(松村耕太朗)