同時期にグリーン・デイやオフスプリングが作品をスマッシュ・ヒットさせ、メロコア・ブームをけん引していくなかで、我が道を突き進んでいったランシド。イギリスのOiパンクやクラッシュ、また今作のアルバム・アートワークでオマージュを表したマイナー・スレットなど、80年代アメリカン・ハードコアから受けた衝撃や闘う精神を受け継いだサウンドは、当時のポップ性の高いバンドとはちがっていた。どこか不器用さも感じさせつつ、それでもロマンを求めて刀を研ぎ続ける姿勢がある。時流に流されない、生き様を刻んだアルバムだからこそ、今なお鮮度が高い“ザ”・パンク・ロック・アルバムなのだ。(吉羽さおり)
普遍のパンク・スピリット
ランシド『…アンド・アウト・カム・ジ・ウルヴス(20周年記念盤)』
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ALBUM
同時期にグリーン・デイやオフスプリングが作品をスマッシュ・ヒットさせ、メロコア・ブームをけん引していくなかで、我が道を突き進んでいったランシド。イギリスのOiパンクやクラッシュ、また今作のアルバム・アートワークでオマージュを表したマイナー・スレットなど、80年代アメリカン・ハードコアから受けた衝撃や闘う精神を受け継いだサウンドは、当時のポップ性の高いバンドとはちがっていた。どこか不器用さも感じさせつつ、それでもロマンを求めて刀を研ぎ続ける姿勢がある。時流に流されない、生き様を刻んだアルバムだからこそ、今なお鮮度が高い“ザ”・パンク・ロック・アルバムなのだ。(吉羽さおり)