1秒でも長く「役」を生きる──その追求の先でたどり着いた、役者としてのリアルとは? #綾野剛 がCUT7月号に登場

1秒でも長く「役」を生きる──その追求の先でたどり着いた、役者としてのリアルとは? #綾野剛 がCUT7月号に登場 - Photo by 太田好治Photo by 太田好治

明日発売のCUT7月号に綾野剛さんのインタビューを掲載しています。
2009年公開の映画『クローズZERO II』ぶりの三池崇史監督とのタッグ作で、三池作品で初めて主演を務めた映画『でっちあげ ~殺人教師と呼ばれた男』が、来週6月27日についに公開。
教師による児童へのいじめが日本で初めて認定された体罰事件を題材にしたルポルタージュをベースに作られた本作は、サスペンスであり、ホラーであり、ヒューマンドラマであり──役者・綾野剛のポテンシャルを120%引き出す「総合芸術」な傑作。
この複雑性を携えた物語と、捻じ曲げられた事実と報道に翻弄される薮下誠一という役を、綾野さんはどうとらえ挑んだのか? 以下、インタビューの一部を抜粋してお届けします!

(本作の準備段階で)考えられることはすべて考えました。その上で、三池さんの演出と、山本英夫さんのカメラ──おふたりが何を見ようとしているのか、何をつかもうとしているのか、どう向き合っているのか、ということをとても大切にしていました。意識したこととしては、基本的には求められたことに対してすべて応えられるようにするというのがベースにありながら、1秒でも長く薮下を生きて、その生きた時間を1秒でも長く監督と山本さんに届けたい、ということです。そうすると、編集作業の時により血が通ってくるといいますか

律子さん(柴咲コウ)と学校で向き合うシーンがあったのですが、部屋に入ったら既に律子さんは座っていて、もう冷気がすごくて。亀ちゃん(亀梨和也)との芝居もそうですし、木村文乃さんもそうで、演じる相手が変わる度に体温が変わる。ひとつの作品でこんなにさまざまなシチュエーションやいろいろな感情と真正面からぶつかっていくのはなかなかない経験でした。常に相手とやる競技が違うという感覚で、ボクシングの次は総合格闘技、次はムエタイ、その次はキックボクシング、そして柔道、みたいな

さらには、ここまでの役者としてのキャリアを振り返ったお話も。

キャリアを自分で築くことができたら、こんな楽なことはないなと思います。やはり、僕たちは自分で評価できる職業ではありません。(中略)振り返ってみると、『クローズ』や『Mother』は存在に気づいてもらえた作品で、『カーネーション』(2012年)で認知していただけました。その後、映画『日本で一番悪い奴ら』(2016年)のようなアンダーグラウンドな役柄から『コウノドリ』(2015年)のような役柄まで、さまざまな僕の面を見つけてくださった方々がいて、それぞれの点の大きさは違えども、全部繋がっているんです。だから「全作ターニングポイント」と、自分が関わってきた作品のすべてが、自分の血肉分身、心となり存在しているという感覚です


あらゆる役として常に「生きてきた」綾野さんの凄みに迫るインタビューとなっています。
そしてインタビューと合わせてご覧いただきたいのが、思わず息を飲んでしまうような撮り下ろしフォト。近づけば近づくほど遠く感じるような、知ろうとすればするほどわからなくなるような、そんな綾野さんのリアルを写そうと、グッとレンズを寄せた寄りの写真を多くお届けしています。決して長くはない撮影時間でしたが、カメラマンと綾野さんの呼吸がばっちり合っていて、まるで映画のワンシーンのようなフォトセッションでした。超アップの写真から、そんな空気を感じていただけたら嬉しいです!

インタビュー全文と撮り下ろしは、ぜひお手元でチェックしてみてください。(田畑早貴)

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CUT7月号は現在以下にてご予約可能です。


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