光に満ちた至福のメロディ

HAWAIIAN6『Where The Light Remains』
2014年08月06日発売
ALBUM
HAWAIIAN6 Where The Light Remains
ここまで明るく、開けたメロディを鳴らすなんて想像だにしなかった。森の中で佇む少女のジャケからして、従来のHawaiian6とは一線を画す4thアルバム。風貌、高音コーラスという意味でどこかTORUを彷彿とさせるGURE(B)を正式メンバーに迎え、新体制で挑んだ意欲作中の意欲作だ。ライヴで披露済みの学園ドラマ『スクール☆ウォーズ』主題歌の英語詞カヴァーを初めて聴いた際、GUREの爽快なコーラスが大活躍していた。今作でも随所で美メロを援護し、曲調の質感を透明度の高いものにしている。それにより、プレグレ好きのYUTA(Vo・G)の嗜好が反映された込み入ったアレンジや、流麗なギター・ソロがいいフックとして機能している。闇の中に光が宿るという歌詞のニュアンスは以前と変わらぬものの、《今日という日は誰かが見れなかった明日/今日という日は誰かが待ち焦がれた未来》(“Sunset Melodies”)と他者の視点を織り込んだ慈愛溢れるリリックが胸に刺さった。命ある限り光多き場所へ、と力強く言い切ったメッセージ性に迷いはない。音もしかり、だ。(荒金良介)
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