「むなしき歌」が突き動かすもの

GRAPEVINE『Empty song』
2014年11月19日発売
SINGLE
GRAPEVINE Empty song
オリジナル音源としては昨年4月のアルバム『愚かな者の語ること』以来1年半ぶり、タワレコ限定盤『1977』を除けばシングルとしては実に4年ぶりとなる、GRAPEVINEのスピードスターレコーズ移籍第一弾シングル。“FLY”あたりをさらに風通しよくしたような晴れやかなメロディワークを珠玉のサウンドスケープへと編み上げていく、田中和将(Vo・G)/西川弘剛(G)/亀井亨(Dr)の3人+鉄壁のサポート陣:金戸覚(B)/高野勲(Key)の磨き抜かれたアンサンブル。そして、《むなしき歌にして身を焦がしてゆくんだ/もう一度 ほらもう一度》と歌い上げる田中の、シニカルなダンディズムとでも呼ぶべき温度感。ロックはいつだって虚しくて、くだらなくて、それでも、いやだからこそ狂おしく胸突き上げ明日を揺り動かしていくに相応しいものだ――ということを知り尽くした表現者ならではの、しなやかな闘争宣言の如き歌がここにはある。カップリングの“KOL(キックアウト ラヴァー)”“吹曝しのシェヴィ”も含め、バインの「円熟という名の衝動」的なスタンスをリアルに示している。(高橋智樹)
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