ラヴ・ソングであり、同時に歩調を合わせて進む人生のパレードを決意し約束するような、しなやかで晴れやかなナンバーに仕上げられた。《君といたいんだ》と歌われる歌詞が最後の最後に《君といたかった》と変化するので、おや?と思わされるが、一歩間違えば共同幻想の箱庭で完結してしまいかねない指向性のサウンドを、メッセージ性と遠心力のあるバンド表現で裏打ちしてゆくさまは本当に見事だ。
そしてカップリング曲はセックス・ピストルズの名曲カヴァー。チェコのサウンドでこれをやろうという着想の時点で、完璧なアナーキーである。(小池宏和)