一聴して強く感じるのはポジティヴに、アップリフティングに、そしてパワフルであろうとする彼らの迷いない方向性だ。たとえばYAMAMURAとSAKAIにとってのflumpoolが彼らのこれまでも・これからも途切れなく続く物語であり、だからこそ様々な感情の側面を併せ持つ表現体であるとしたら、彼らはこのTTJでは過去に慮ることも未来を担保する必要もない。だからこそひたすら前向きでいられると言うか、3人(5人)の今・此処の可能性を自由に試すことができている。
彼らを前へ前へと疾走させる原動力となっているのはいわゆるEDMサウンドだが、走り去った後にflumpoolのふたりならではの叙情と「和」な余韻が漂うあたり、KAMEDAの采配がさすがだ。(粉川しの)