今回3ヶ月連続でリリースされているCD2枚組「エクストリーム・シングル」表題曲で、Base Ball Bearが70〜80年代ディスコファンク系のビートを基本リズムとしているのは伊達や酔狂の産物では決してない。サブスクリプション各社サービスが出揃い、楽曲が「アルバム」「アーティスト」という属性から引き剥がされて流通する下地が整った2015年に、「音楽がサブカルチャーの中心だった時代」の象徴的なビート感とともに、ロックとして/バンドとしての強靭な肉体性を聴く者すべての頭と心に刻み込むために、彼らは清冽な疾走感よりも、骨太な訴求力を必要とした――ということだ。《不思議な夜が僕らをつつんでくよ 子供みたいな 無邪気で無垢で無駄で永遠で》という“不思議な夜”のフレーズに、音楽の価値そのものが激変する時代に問題提起する小出祐介のロマンが垣間見えて、胸が熱くなる。“メタモルフォーゼ真っ最中”から“「それって、for 誰?」part.1”まで幅広い時期のデモ音源、インディーズデビュー前の楽曲“HR”など蔵出しレアトラックを容量いっぱいまで収めたDISC.2も必聴。 (高橋智樹)