トリオの佇まいもクール

ケイト・ボーイ『ワン』
2015年11月13日発売
ALBUM
ケイト・ボーイ ワン
スウェーデンのエレクトロ・ポップ・バンドで、オーストラリア出身の女性ケイト・アクハーストが歌うトリオのデビュー・アルバム。そもそもは別個に活動していた3人だったが、ピーター・ガブリエルやケイト・ブッシュ、ブライアン・イーノといった共通の音楽嗜好が結成の背景にあるらしい。スウェーデンもオーストラリアもエレクトロ系アクトの輩出が盛んなことで知られるが、このケイト・ボーイは、言うなれば(2ndの頃の)ザ・ナイフとシーアの間に置かれてもおかしくない逸材。リード・トラックのM1に象徴的なように、クラブ寄りというよりポップ向きのサウンドだが、ヴィンテージ機材やカスタムメイドの楽器が使われたという音色には独特なニュアンスがある。今作はデヴィッド・クローネンバーグやデヴィッド・リンチの映画作品からもインスピレーションを得ているそうで、その辺りのテイストはM8のコールドでミニマルなプロダクションからも感じ取れるかもしれない。何よりアクハーストの歌声には華がある。テーム・インパラも所属するUKの気鋭、フィクションからのリリースというのも大きな追い風となるのでは。(天井潤之介)
公式SNSアカウントをフォローする

人気記事

最新ブログ

フォローする
音楽WEBメディア rockin’on.com
邦楽誌 ROCKIN’ON JAPAN
洋楽誌 rockin’on