ポップかつ大きな一歩である

ラ・ラ・ライオット『ニード・ユア・ライト』
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ALBUM
ラ・ラ・ライオット ニード・ユア・ライト
2000年代後半にV2からのシングルを経てバースーク・レコードからアルバム・デビューしたラ・ラ・ライオットは、そのV2を90年代にやっていたリチャード・ブランソンが70年代に始めたヴァージン・レコードのロバート・ワイアットやスラップ・ハッピーなどカンタベリー系チェンバー・ポップ、つまり管弦楽的要素を取り入れつつ、ニュー・ウェイヴ/ポスト・パンクに通じるノリも持っていることが大きな特徴だった。シンガーのウェスは、元ヴァンパイア・ウィークエンドのロスタムと、ディスカヴァリーという(ダフト・パンク→79年以降のELOを思わせる)名前のエレクトロニック・ポップ・バンドをやっていた。だから前作にあたる2013年のサードで「そっち」に大きく傾いたのも、まったく自然な流れだった。そしてこの4作目、初期のプロデューサーからロスタムまで大挙参加して、それこそELOが80年代にやろうとしてできなかったような、もしくはかつて存在しなかった(耳年増の僕が聴いても極めて新鮮な)、まさに「今」にふさわしいものとなっている。いやあ、こんなの初めて。最高だぜ。(伊藤英嗣)
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