メインコンポーザー2枚看板の一翼を担っている巨匠こと寺中友将にとって、今回の“MATSURI BAYASHI”がメジャー8thシングルにして初の表題曲――という事実が、KEYTALKのソングライティングの層の厚さを何よりリアルに象徴している。2ヵ月連続「メンバー全員作詞作曲」シングルリリースの第2弾となる今作。おそらく「夢」を共通ワードとして作られたであろう4曲(全曲「夢」が歌詞に登場するので)だが、暴走ファンクとポストパンクがデッドヒートを繰り広げた挙げ句にサビで手に手を取って踊り回る狂騒ダンスナンバー“MATSURI BAYASHI”を作り上げた巨匠に対し、首藤義勝のセンチメントを晴れやかに咲き乱れさせた王道ポップナンバー“boys & girls”、フュージョン的なスリルに満ちた八木優樹“wasted”、衝動も楽しさも3分14秒のギターアンサンブルとメロディに結晶させた小野武正“赤いサイコロのMAYAKASHI”……と四方八方に弾け回る4人の楽曲のどれもが、KEYTALKイズムとでも言うべき暴発必至の躍動感にあふれているのが嬉しい。底知れない才気と熱量を証明する1枚。(高橋智樹)