初期のジャグリング・ポップ・バンド然としたところが薄れ、マイケル・スタイプの歌詞はどんどんと内省的な部分が深まり、それに寄り添うようにサウンドもアメリカーナ的なニュアンスを持ったものが増えていったアルバムだが、B-52'sのケイト・ピアソンとのデュエットがあったりと柔軟なところもある。
今回の25周年記念盤、オリジナルのリマスターにデモ集ディスクが付く。リマスターは全体にやや低域が強めにされシャープさが増し、今風になり聴きやすいし、19トラック入りのデモも聴きものが多い。カラオケだけや仮歌入りなど、さまざまだが、どれもかなり演奏、歌とも詰めてきている段階のトラックなので完成形との比較も楽しい。(大鷹俊一)