アジア公演も含め約半年にわたって開催された「-Tour 2016～2017 ～We Come In Peace～-」から、ツアーファイナルの幕張メッセ公演のフルセットの内容（“言え”でサトヤスが間違って“Waitress, Waitress!”のイントロを叩き始める場面まできっちり収録）を、ツアー密着ドキュメンタリー映像とともにBlu-ray／DVDパッケージ化した今作。ライブの幕開けを飾った“ムーンソング”や“Kaiju”“Feel like”など最新アルバム『EXIST!』の楽曲が、2時間半に及ぶステージの確固たる軸を成している点もさることながら、前回・2015年の初幕張メッセがひとつの「到達点」だったのに対し、この映像での[Alexandros]のサウンドスケープは一貫して、そこから飛翔すべき新たな目標を強く希求しているということだ。前回はタイトル未定の新曲として披露されていた“NEW WALL”も、より強靭な肉体性をもって轟いた“Girl A”や“Dracula La”も、真の意味で「ライブハウス幕張メッセ」的な一体感の一部となっていく。そんなスリリングかつエキサイティングなロックンロールの証がここにある。（高橋智樹）