文学性が音となって鮮やかに開花!

BURNOUT SYNDROMES『孔雀』
発売中
BURNOUT SYNDROMES 孔雀
「青春文學ロックバンド」というコピーが掲げられているところから、歌詞に注目すべきバンドだと思っていたのだけれど、2ndアルバム『孔雀』は、新たに彼らの作曲やアレンジのポテンシャルを知らしめることとなると思う。オーケストラや祭り囃子、ラップ、DTM……1曲ごとに様々なテーマが設けられ、そこに向かって、時に生真面目に、時に遊び心たっぷりに挑んでおり、結果バンドのエンターテインメント性が開花した「楽しい」アルバムになった。ジャンル的なテーマだけではなく、タンバリンで隠し味を効かせたり、クラシックギターのような繊細な主役を生かしたり、色とりどりの楽器がテーマになっているところも興味深い。そういったアイディアが浮かぶのも、「文學」を標榜するイマジネーションを持つバンドならではか、と改めて彼らのコピーの意味を考えさせられた。また、それらを具現化できる個々のスキルも秀逸。特に“ヨロコビノウタ”で、ゲストのオーケストラとクワイアが響き渡る中でも負けていない熊谷和海(G・Vo)の歌唱力には舌を巻く。間違いなく、注目すべきバンドだと思う。(高橋美穂)
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