ポップという名の鍵が開け放つもの

yonige『HOUSE』
2018年10月03日発売
MINI ALBUM
yonige HOUSE
牛丸ありさ自身も当初は「自分の傷口をえぐる、みたいな(笑)」と語っていたyonigeの赤裸々な歌詞は同時に、彼女自身の体験や感情を解き放って昇華し得る唯一無二の鍵でもあった。しかし今、牛丸は「自分自身にだけカスタマイズされた心の鍵」としての詞曲を作るだけでは留まらない探究心を、「今この瞬間を生きる僕らすべてを解放するユニバーサルなマスターキー」へ向けつつある――ということを、夏フェス会場限定シングル曲“リボルバー”を含む今回の新作ミニアルバムはリアルに伝えてくる。それはすなわち、yonigeの音楽がロックの/ポップミュージックの魔力の奥底へより深く踏み込んだ、ということでもある。

《君のおへその形すらもう/忘れてしまっている》(“リボルバー”)、《最初はなんでもできると思ってた》(“2月の水槽”)、《だいたいのことは暇つぶし/あの日のことも許して》(“春の嵐”)といったパワーワードの数々を、ソリッドなサウンドに乗せて撃ち放つ今作。CM越しに日本全国に響いた最終曲“笑おう”も含め、yonigeの新たな扉を開く1枚であることは間違いない。(高橋智樹)
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