自然体にして可能性の表現

04 Limited Sazabys『SEED』
発売中
SINGLE
04 Limited Sazabys SEED
フォーリミ、1年ぶりのリリースとなるニューシングルは、CDやDVDではないパッケージになる。どんなパッケージかは発売日まで公開されないということで、まだ私もわからないのだが、意表を突くでも、安全パイを選ぶでも、背伸びをするでもなく、音楽好きという立場のままで「今、ここ」を見据えながら躍進してきた彼ららしい試みだと思う。こういうパッケージも含めて表現と言えるし、全貌が明らかになる日が待ち遠しい。そして、パッケージにも及んでいる彼らの表現は、楽曲そのものにおいてもはちきれんばかりに発揮されている。走り続ける意志の塊のような“Puzzle”、混沌としたイントロからバンドの核を赤裸々にする“Montage”、《ちゃんと 撒いた種 芽吹いたね》という言葉を刻印した“Cycle”。様々な3曲だが、突然変異と思えるような不自然さはない。アルバム『SOIL』(=土壌)に『SEED』(=種)を植えるという意味合いで名付けられた物語性を感じるタイトルも頷ける。

この3つの種が、どう芽を出し、どう伸びていくのだろうか。引き続き見守る楽しみもある一枚だ。(高橋美穂)
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