青かった僕へ

BLUE ENCOUNT『ユメミグサ』
2020年09月02日発売
SINGLE
BLUE ENCOUNT ユメミグサ
来年4月18日に横浜アリーナでワンマンを開催することを発表したBLUE ENCOUNT。映画『青くて痛くて脆い』の主題歌でもある“ユメミグサ”は、横アリを満たしている様子も映画館の音響で立体的に響いている様子も想像できるような、包容力のあるミディアムバラードだ。この包容力の鍵は、リズム隊の頼もしさだろう。歌詞にある《桜》という単語や表題(夢見草は桜の別称)を踏まえてか、ギターのフレージングは花びらが舞い落ちるイメージが浮かぶものに。ボーカルは地声で太く歌える音域が主で、とても豊かに鳴っている。歌詞が描くのは、青春の日々へ別れを告げ、大人になっていく《僕》の心象。若手と呼ばれる時期を過ぎた一方、出す曲出す曲、核心的になりつつあるバンド自身と重なる部分も多いのかもしれない。

なお、通常盤の3曲目は“ポラリス”のライブ音源なのだが、「ラスト1曲!」という言葉を最後にフェードアウトするというなんとも心憎い仕様。ラスト1曲も聴きたい人は、計5曲のライブ映像+メイキングを収録したDVDが付属の初回限定盤をぜひ。(蜂須賀ちなみ)

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