もはや芸術的

indigo la End『夜行秘密』
発売中
ALBUM
indigo la End 夜行秘密
川谷絵音の楽曲の一級の切なさについては多くが知るところではあるが、indigo la Endの6枚目のアルバム『夜行秘密』の高まり具合はちょっとすごい。

本作から最初に配信された“チューリップ”の、今まさに別れが訪れようとしている状況下での引き裂かれそうな心が《散文的な変わり目》として描かれる芸術的なまでの文学性。1曲の中で感情の細かい揺れを表すかのように、音数の緩急が高低差豊かに付けられている。そして、ハードなギターが轟くヘヴィなアンサンブルが吹き荒ぶ中、《もう幸せにはなれませんと/筆ペンで記されたみたいだ/全てかけて幸せから逃げたわけじゃないのに》と歌う“たまゆら”の鬼気の迫りぶり。《揺れ続けながらまた落ちる/そんな月曜日をどうか楽しんで》という確信のフレーズでこの曲は締め括られる。さらに、ゴリゴリのハードロックテイストの“晩生”における《どうして僕じゃ/どうして私じゃ/あなたじゃなかった?/答えは出ませんが》という問いかけの凄み。一文一文抜き出したい歌詞、1フレーズ1フレーズ取り出したいメロディの宝庫だ。(小松香里)

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