「男祭り」という呪縛から解放されてからのUVERworldは、真に憑き物が落ちたように奔放で風通しのいい楽曲群をガンガン生み出してきた。無防備なまでにあらゆるリスナーを許容し、一方で“SOUL”や“来鳥江”といった旧い盟友バンド=eq.(徳川eq.として再始動した)の楽曲を、驚きのゲストボーカル陣と共にリメイク/シングル化してしまった。何かリミッターが外れたように、徹底して自分たちの表現欲求に忠実な活動を行ってきたのが、近頃のUVERworldである。
本作における彼らは、もはや現代のポップフォーミュラ(EDMやトラップビート、オルタナティブR&Bなど)をバンドサウンドに取り込むといった義務感からも解放されている。《したい事以外はもうしない》というマニフェスト“One stroke for freedom”や、とめどないバンド愛のテーマ“OUR ALWAYS”などは現代ポップの響きをもたらしているし、必要であれば気鋭ソングライター/プロデューサー陣ともタッグを組むのだが、それはあくまでも選択肢のひとつにしか過ぎない。やはりアルバム中盤の“SOUL”と“来鳥江”を合図とするように、痛快で思い切りのいいロックチューンが飛び出してくる。あの“イーティー”の、パンクをリデザインした響きもその流れのなかに収まっている。“AS ONE”や“HOURGLASS”といったアンセム群が畳み掛けてくる終盤の興奮は、言うまでもないだろう。“えくぼ”で炸裂する、途方もないスケール感のロマンチシズムも素晴らしい。
ある意味ではとてつもなく傲慢なのに、リスナーを際限なく魅了する懐の深さも兼ね備えている。時代のルールからも、自分自身の心の枷からも解き放たれ、自らの手で生きる世界をデザインしてしまうロックアルバムだ。(小池宏和)
(『ROCKIN'ON JAPAN』2022年2月号より)
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