時代も己も刷新する歌の加速度

Aimer『残響散歌 / 朝が来る』
発売中
SINGLE
Aimer 残響散歌 / 朝が来る
すでに昨年12月の配信リリース時点でダウンロード/ストリーミングのチャートを制し、Aimerの新たなキラーナンバーとして時代に強く刻まれた“残響散歌”。飛内将大&玉井健二の編曲による勇猛果敢なブラスサウンド&疾走感あふれるアンサンブル以上に、何よりAimer自身の歌が描き出すアグレッシブな躍動感に、驚きと感激を禁じ得ない。「今、ここ」に生きる者の憂いと奇跡を、常にどこかスピリチュアルな神聖さとともに歌声に結晶させてきたAimerだが、ここでの彼女が体現しているのはまさに、自ら巨大な物語のど真ん中に立ち、日常と非日常の狭間から「その先」の次元を切り開いていこうとする表現者の、揺るぎなき熾烈な決意そのものだ。

《声よ 轟け 夜のその向こうへ/涙で滲んでた あんなに遠くの景色まで響き渡れ》というサビの熱唱越しに情熱を奮い立たせる、ドラマチックなまでの歌の生命力。楽曲の最後、獰猛さすら漂わせるほどの《掻き消して 残響》の渾身の歌声は、これまで築いてきたAimer像をも自ら追い越し刷新するかのような冒険心に満ちて響いてくる。(高橋智樹)

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