6ヶ月連続でリリースしたシングルを総まとめした15thアルバム。その意味――「SIX KICKS」という言葉ありきだとわかってはいるけれど、クロマニヨンズが初めてアルバムタイトルに「ROCK&ROLL」を掲げたことに、伝家の宝刀を抜いた姿を見たような感慨を覚えてならない。楽曲も、シングルになっていることもあって、すべてがストレートに刺さるのだ。レジェンド中のレジェンドの甲本ヒロトも《眠れないぜ 銀の星よ/これが恋か これが恋か》(“光の魔人”)といまだにときめいているのか! マーシーに《やらずにはいられない 他に何もいらない/生きてるからやるだけ 今 この場所で》(“ここにある”)と言われると、心の底から腑に落ちるなあ。……などと、一音一打、一言一句が琴線に触れる。まるで、ロックンロールと出会った頃のように。また、相変わらずシンプルなのに、今の時代や自分の境遇を重ね合わせながら聴くことができる、器の大きさみたいなものも感じる。やっぱりロックンロール、そしてクロマニヨンズには果てしないパワーがある。そう世の中に知らしめる強力な一枚。(高橋美穂)
これが「ロックンロール」だ!
ザ・クロマニヨンズ『SIX KICKS ROCK&ROLL』
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