結局誰も真似できない人たち

カーリングシトーンズ『Tumbling Ice』
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ALBUM
カーリングシトーンズ Tumbling Ice
2018年の初ライブの時点で既にあった“AB/CD”。先にライブで披露し、コロナ禍にリモートレコーディングして配信リリースした “オイ!”と“ドゥー・ザ・イエローモンキー”。映画『マイ・ダディ』の主題歌 “それは愛なんだぜ!”。奥田シトーンのYouTubeの企画で、寺岡シトーンがカーリングのロコ・ソラーレの本橋麻里に会った時に、応援歌を依頼されて書いた“ソラーレ”。など、全12曲収録のセカンドアルバム。聴けば誰が書いたかわかるソングライターが6人集まっているがゆえのバラエティ感。1曲をみんなで歌い継いでいくのを、耳で追う楽しさ。曲調が力いっぱい『ベストヒットUSA』な曲、AC/DCのつもりで書いたらサディスティック・ミカ・バンドになっちゃった曲、ラテンのスタンダードそのまんまな曲などに表れている、「元ネタがわかるように作ったほうがおもしろい」というちゃめっ気と「でも違うものに着地する、しかもいい曲になるから大丈夫」という自信。このメンバーでこんなふうに集まれることがすごいのではなく、そこで生まれる音楽がすごいのだということがわかる作品。(兵庫慎司)

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