「ズボン」を延々と繰り返しつつ、1ヶ所《時々 怪しい 有名な言葉/大切なものは 輝いている》という、簡潔に意味を叩きつけるラインが入ってくる。というのがクロマニヨンズの曲の特徴だが、“さぼりたい”にはそれすらない。《さぼりたい》《ふけたい》《今日は》《そうだね》の四語しかない。どうでしょう。究極でしょう、もう。って、最初からそういうバンドじゃん。そうだけど、これが好きだからずっとやります、進化とか深化とかいりません、という「成長しない表現としてのロック」を選んだバンドであっても、本当に同じものは作らないし作れない、というのが彼らのキャリアだとしたら、そのかなり頂点なのではないだろうか。他の曲も冴えまくってるし。(兵庫慎司)
(『ROCKIN'ON JAPAN』2月号より)
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