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9月27日リリース予定の1st EP『どんなことにでも幸せを感じることができたなら』からの先行配信シングル。まさにそのEPのタイトル（テーマ）を正面から抉ってくるかのような楽曲がこの“愛の乾燥機”である。日常に存在するささやかな幸福感をなんの疑問も抱かず享受できたのなら誰もが幸せだろう。しかしそこに落ちてくる影や矛盾に決して目をつぶることができないのがかやゆー（Vo・G）のソングライティングであり、ヤングスキニーの音楽なのである。この“愛の乾燥機”の主人公である女性に何が起こったのか、何が心を不穏に揺らすのか、具体的な出来事は描かれない。けれど、昨日と何も変わらない愛しいはずの日常生活が、ある日突然その色をなくしていってしまう。その変化の明確な理由を見つけられない「私」は、ただひたすらに乾燥機が回る＝愛が乾いていくのを見つめるだけ。その虚ろな時間がそのまま音楽に落とし込まれているかのよう。歌声もギターフレーズも、複雑にざわめく心そのもののように響く。（杉浦美恵）（『ROCKIN'ON JAPAN』2023年10月号より抜粋）
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