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「いやさあさあ いやさっさ」というフレーズと土着的なパーカッションとホーンが聴こえ、沖縄でのにぎやかでエンドレスな宴の様子がありありと浮かぶ“月光荘”、酔っぱらったような掛け声やシャウトが挟み込まれ、テキーラが登場する午前2時が歌われた“アルティッチョの夜”、東インドの海沿いの小さな町・コナーラクに向かう道のりをイメージしたであろう“コナーラクへ”という風に、旅先での小山田壮平自身の体験と密接に結びつく楽曲がいくつも収められている。セカンドアルバムのタイトルは『時をかけるメロディー』。ファーストアルバムのタイトルは『THE TRAVELING LIFE』だったが、日々メロディーを生み出し、歌を歌いながら、旅をするように生活する小山田壮平にとっては同義だろう。小山田のメロディーには、聴き手にこびりついている記憶を掘り起こし、猛烈なノスタルジーを起こす力がある。まさに《時をかけるメロディー/どんな時でも/遥か彼方からやってくる》のだ。(小松香里)(『ROCKIN'ON JAPAN』2024年2月号より抜粋)
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