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1作目以上にバラエティに富んだ、現在のバンドの勢いと意欲を象徴する2ndミニアルバムだ。初作品時にタッグを組んだMaoとの制作はもちろん、ソングライターに草野華余子、アレンジャーに堀江晶太を招いた楽曲が2曲収録されているため、新しい視点からのアプローチも実現した。さらにキーとなるのは湊あかね(Vo)作詞による楽曲“Eden”である。アイリッシュテイストのハイテンポなロックナンバーに乗るのは、湊がダンスボーカルグループのメンバーとしてのキャリアを締めくくり、このバンドのボーカリストとして再び動き出したことへの歓喜と決意。凛とした声で紡がれる言葉がすべて情熱的でポジティブなことからも、彼女がこのバンド活動に充実を感じていることが手に取るようにわかる。個々で活躍する5人が集まったこのバンドに、フロントに立つ彼女の心情が筆圧高く綴られた楽曲が生まれたことは非常に意味深い。今後さらに彼女たちは自分たちの可能性を広げてゆくだろう。(沖さやこ)
(『ROCKIN'ON JAPAN』2024年9月号より抜粋)
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