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2年前の1stアルバム『BE:1』は、BE:FIRSTの可能性と間口を最大限広げるべく様々な音楽性に取り組んだ1枚だった。その後、“Boom Boom Back”“Mainstream”“Masterplan”という3連作で自分たちが表現したい音楽性の軸を明確に打ち立てて、しかもそれが世間から歓迎されることに成功。その先で彼らが成すことの始まりを見られるのが2ndアルバム『2:BE』で、今のBE:FIRSTには音楽の中で遊ぶ余裕と、どんなビートの上でもスキルフルに歌って踊って魅せる技術があることを証明している。『BE:1』はどんなメンタリティを大事にしながら世に出ていくのかを曲の中で歌うことでグループ内にて共有し、それを外にも表明する内容だったが、今作は「なりたい自分になること」に向き合った作品だと言える。つまり、音楽を楽しみ続けられる自分であること。音楽を楽しむ彼らの姿は、人間にとって生きる目的とは楽しむことである、という最も根源的でシンプルなはずの気づきを今の複雑な時代に刻みつける。(矢島由佳子)(『ROCKIN'ON JAPAN』2024年10月号より抜粋)
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