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TVドラマ『クジャクのダンス、誰が見た?』の主題歌として、これまでAdoに“ギラギラ”や“永遠のあくる日”を提供してきたてにをはが書き下ろした楽曲。曲名通り悠久の時を独り生きるエルフの生き様をテーマにしつつ、ドラマの主人公である心麦のスタンスにも重なり合うリリックになっている。直接的にドラマの内容に寄せるのではなく、別の物語を綴りながらその共通性を基に双方を奮い立たせる高度なリリックに、最大限以上の輝きを与えるのはやはりAdoの超絶的な歌唱だ。《走りなさい》《探しなさい》と「〇〇なさい」というフレーズが何度も繰り返されるのだが、そのすべてが異なる歌い回しで、しかも回数を重ねる毎に切迫感を増していくため、否応なく楽曲の世界に引きずり込まれる。そして、壮大でファンタジックな曲調に合致するダイナミズムに溢れた歌唱のクライマックスで放たれる《哀しみも温もりも消えちまえ》という圧巻のシャウト。技巧とエモーションの極限レベルでのせめぎ合い。これがAdo。これぞAdo。(長瀬昇)(『ROCKIN'ON JAPAN』2025年4月号より抜粋)
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