『ROCKIN'ON JAPAN』がお届けする最新邦楽プレイリストはこちら
「《無敵だZONE》って最高すぎるでしょ!」とデカい声が出た。1曲目“PLAYER 1”を聴いて、である。全員が作詞作曲に携わる“Mela!”戦法で作られたこの曲では、スタジアムロックサウンドの上を長屋晴子のラップ風のキュートな歌唱が闊歩し、《無敵だZONE》と言い切る。その通り、今のリョクシャカは無敵だ。「国民的バンド」としての品行方正な存在感はそのまま、「外し」や「遊び」もかっこよく仕上げてしまう有無を言わせなさがある(“Monkey Dance”の小林壱誓の大胆な作詞もそれ)。思春期の心に寄り添う長屋による“僕らはいきものだから”も、peppe面目躍如のミュージカル調“ナイスアイディア!”も、穴見真吾が作曲で突き抜けた“花になって”も、タイアップを通して全世代に全方位で接続しながら、新時代で異次元の「ポップ」を提示しようというスポ根的な格闘のしるしが刻まれている。その極みがアルバム名とも繋がる“Channel Me”。なんと6曲の素材が凝縮したプログレ組曲、なのに最高にポップ! 無敵としか言いようがない。(畑雄介)(『ROCKIN'ON JAPAN』2025年4月号より)
『ROCKIN'ON JAPAN』4月号のご購入はこちら
*書店にてお取り寄せいただくことも可能です。
ネット書店に在庫がない場合は、お近くの書店までお問い合わせください。