スキップしたいくらいラブリー!?

ブレンダン・ベンソン『マイ・オールド、ファミリア・フレンド』
2009年08月26日発売
ALBUM
ブレンダン・ベンソン マイ・オールド、ファミリア・フレンド
いきなりのけぞるくらいポップなギター・サウンドと力強いメロディが降り注ぐ、ブレンダン・ベンソン待望の4年ぶりのソロ作完成! ご存知ジャック・ホワイトとのプロジェクト、ラカンターズを終えた彼だが、その後、興味深いのは、ジャックはダークでヘヴィなロックンロール作を作り、ブレンダンは、この思い切り弾けるポップなアルバムを作るというほとんど真逆の成果をふたりが出したこと。今作で浮き彫りになるのは、彼がラカンターズで他3人の優れたミュージシャンと作品を完成させたことで得た成果。まず何よりも彼のアイデンティティがより明確になったのだろう。この自信溢れる突き抜けたメロディが何よりそれを象徴する。また非常に研ぎすまされた、かつ熟練したアレンジ。ピアノ、ストリングスでドラマチックな効果をもたらしながらもあくまで耳には心地よく響く細部に渡るまで拘ったサウンド。さらに、そんなラブリーなサウンドに乗せて「君がいないほうがずっといい」と歌う一筋縄ではいかない恋心。すべてはブレンダンらしさで溢れているのだけど、それが彼の最高地点で目出たく実を結んでいる。過去最高の完成度。(中村明美)
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