傷とサンシャイン

The Birthday『STAR BLOWS』
2010年02月17日発売
ALBUM
The Birthday STAR BLOWS
先のシングル連発攻勢の印象、そして最近のライブでの手応えからして、今回はかなりメッセージ性の強いアルバムになるのではないかと予想していたのだが、その予想はハズレだった。ラスト2曲が“愛でぬりつぶせ”とタイトルどおりに眩い光そのものの“SUPER SUNSHINE”なので、クライマックスはチバのポジティブなメッセージに満ち溢れているが、全編がやたらにポジティブなのではなく、むしろいつもどおり(かそれ以上)に擦り傷を作りながら転がるThe Birthdayのロックンロールである。

転調なしに突っ走るパンクあり、高速でスウィングするダンス・ナンバーあり、もちろん“ピアノ”の静謐なムードもアクセントになっていて、様々な曲の中でハルキのベースがグイグイと音を牽引してゆくのも印象的だ。ラスト2曲は先に触れたようにハイライトとなっているが、個人的に気になったのはその直前に配置された“リトル・リル”という曲。余りにも感傷的なメロディで《夏》の記憶と率直な悲しみが綴られているのだ。この曲の解釈次第で、クライマックスの聴こえ方も変わってくる。(小池宏和)
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