20年目の野音

エレファントカシマシ『エレファントカシマシ 2009年10月24,25日 日比谷野外音楽堂』
2010年03月17日発売
DVD
エレファントカシマシ エレファントカシマシ 2009年10月24,25日 日比谷野外音楽堂
宮本の歴史的名語録集に刻まれるであろう「みんな、かわいいぜえー」が飛び出した昨年のエレカシ野音20周年公演。「ロック・バンドはこうでなくてはならない」ことを教えてくれるのは彼らのライブの常だが、「ロック・バンドはここまでできる」ことを証明してくれるのが、エレカシの野音だ。初日は雨に見舞われる悪天候だったものの、それすらこのライブの「壮絶さ」に拍車をかける、ひとつの演出のように思えてくる。連日30曲前後を披露しながら、ラストまで全くブレなかった総合司会・宮本の歌声。それは都心にこだまする「警戒発令」であり「慈愛の説法」であり、「明日を生きるための叱咤激励」だ。「激渋の曲の連続ですね」という言葉通り、その自由な選曲(特に超レア曲“石橋たたいて八十年”は必聴)は、紆余曲折のエレカシ・ヒストリーをまた違った角度から描き出してくれる。ロック・バンドのライブでは、「一過性」と「偶発性」がドラマを生むことが多いのだが、この野音2デイズは、この先、ロックは絶対に死なないという「永遠性」すら感じさせてくれる。これもひとつのドラマだ。(徳山弘基)
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