C・O・S・M・E地元の高円寺で飲んでたら東京ロッカーズともめんたいロックとも六本木系芸能ロックとも福生のUZU系とも言えるような言えないような、でも有無を言わせぬ説得力のガレージ・ロックンロールが流れててめちゃめちゃカッコイイなと思ってたらそれがTHE日本脳炎で、なんと同じ店にメンバーもいて、しかも偶然いた知り合いに紹介されたら意外と礼儀正しい人で驚いたのが3年ほど前。今回、ザ・バチラスブレインズと名前だけ変えてこの2ndアルバムでメジャーデビュー。とにかく音はカッコイイの一言。70年代〜80年代アタマの日本の本物のロックンロール直結の、異常な緊張感。これなんだよ。この緊張感と下世話な歌メロの両極端を行ったり来たりする感じを「ロックンロール」と言うんであって、どっちが欠けてもダメ。どっちかが欠けてるロックンロールもどきがほとんどの今の日本で、ザ・バチラスブレインズのメジャー侵攻は非常に痛快な事件と言っていい。何かに怯えながら音楽をやってる奴は、必ずそれを見透かされてしまう。だがそれじゃあロックンロールとしては失格だ。ビビッてちゃロックンロールはダメだ。(山崎洋一郎)