ふざけてないのに面白い

キャプテンストライダム『音楽には希望がある』
2008年06月25日発売
キャプテンストライダム 音楽には希望がある - 音楽には希望がある音楽には希望がある
約1年3ヶ月ぶり、4枚目となるニュー・アルバム『音楽には希望がある』。今作はスティーヴ・ジョーダンとの共同プロデュースによる6曲と、笹路正徳がプロデュースした3曲、そしてセルフプロデュースによる3曲からなる1枚。これまで、色んな主人公の男が楽曲中に登場してはコミカルだったり情けなかったりする物語を、時にグルーヴィに時にメロディアスに、時にライブの臨場感いっぱいに響かせてきた。それがキャプテンストライダムらしさだったように思う。しかし今作では真っ向勝負で3人が「音楽」に挑む。その熱気がまさに希望を生んでいる作品なのだ。

暗闇にいるからこそ君の鼓動を感じるのだと、頼もしいビートと重厚なハーモニーで奏でた“ハローハロー”。スケールの大きな景色の中で切実な想いを綴ったミディアム・ナンバー“ありのままで世界は”や、ラストのバラード“愛の言葉”まで、今まで見せてこなかった本気の顔が並ぶ。回り道一切ナシみたいな緊張感と、硬派で骨太になったサウンドと、そしてふざけてないのにやっぱり面白いキャプストの個性が時折覗く瞬間もひとつの希望のように感じる。(上野三樹)
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