抜けの良いオルタナロックはダイナミックで軽やか。随所で舞いこむおもちゃで遊んでるようなキーボードは、ファニーなんだけど、パキッとシャープ。キーボード蒼山幸子のボーカルは、すごみすら垣間見える女性的な挑発性と無垢さが交互に訪れ、独特のアンバランスな魅力がある。というように、相反するいろんな要素が、当たり前のようにごちゃっと詰まっていて、すごく不思議だ。
《瞬間にスパークはじけて》という歌詞もあるが、まさに、瞬間瞬間のスパークが繰り返されているような、フレッシュなマジカルさ。バンド名も、気の抜けた語感ながらも、何だか意味深。全体的に、得体が知れない。確信犯か天然か? 新世代ならではの、天然確信犯の予感。詳しくは、ROCKIN'ON JAPAN 2010年10月号 P204へ!(小松香里)