エミネムの『リカヴァリー』からの特大ヒットとなった“ラヴ・ザ・ウェイ・ユー・ライ”で既に復活の兆しを見せていたが、本作は更なる決定打になるだろう。既に欧米ではヒットを飛ばしまくっているリアーナの5作目。控えめに言っても、かなり腰の軽そうなレゲエのおネエちゃんとしてデビューした彼女だが、3作目『グッド・ガール・ゴーン・バッド』からの“アンブレラ”のヒットによって、そうしたイメージを払拭。しかし、更にシリアスに自らのパーソナルに踏み込んだ、次の『R指定』がコケてしまったことで、キャリアの修正を迫られ、正念場となったのが本作になる。普通であれば、ここで更に肩に力が入ってもおかしくないのだが、ソングライティングを現在のヒットチャートを彩るプロデューサー陣に任せ、精巧かつ全方位的なポップ・ソングを集めたことで、トラウマからも解放された大人のポップ・アルバムに仕上がっている。強いて言えば、エミネムとの“ラヴ・ザ・ウェイ・ユー・ライ(パートⅡ)”は更にドラマチックになっており、元々の渇いた情感が薄れているのがちと残念。しかし、そこまでの10曲はお見事。(古川琢也)