ブラック・アイド・ピーズの特大ヒット“アイ・ガッタ・フィーリング”のプロデューサーであり、自らも数多くのヒット曲を持つフレンチ・エレクトロ・ハウスDJの日本独自企画盤。昨年大ヒットを記録したアルバム『ワン・ラヴ』の続編的な内容で、既発のヒット曲やリミックスに加え新曲をフィーチャーしている。リアーナ、ファーギー、エイコン、マドンナ、ケリー・ローランド、ケリスなど、1曲ごとに異なるボーカリストを加えた豪華幕の内弁当状態。そのむやみなお金のかけ方が不況にあえぐ昨今の音楽界では眩しいほどにバブリーで、これでそこらの貧乏臭いインディ・バンドのCDより安く買えるんだからお得ですな。徹底して享楽的で快楽的で楽観的な大バコ向けのパーティ・アンセムばかりずらりと揃えた内容は、最初から最後まで、陰影だの味わいだの奥行きだのを完璧に排除した底抜けの躁状態が続き、アーティストの制作意図だのコンセプトだのメッセージだの、まったくもってどうでもいいと思わせるお祭りアルバムだ。やる側も聴く側もワン・シーズン限りの使い捨て感覚が濃厚だが、そのぶん刹那的な瞬発力はハンパない。(小野島大)