そのまんまのタイトルからして、ウクレレ=ハワイの海とのんびりした雰囲気――を思い浮かべて再生するといきなり度肝を抜かれます。エディのソロ第2弾の1曲目は、パール・ジャムの“キャント・キープ”のウクレレ版で、オリジナルを凌ぐほどひりひりした切迫感で幕を開ける。その後はソロ曲やカバー曲が続いて、ボーカルとウクレレだけのシンプルな構成を基本に、エディのバリトンとウクレレの軽やかな音色が美しく響き合う(エディの声を重ねたハーモニーも最高)。1stシングルのM8ではチェロが深みを与え、グレン・ハンサードとのハーモニーが味わえるM12や、キャット・パワーとのデュエットのM15も素敵。エディはウクレレでメロディについて学んだそうで、ほとんどがラヴ・ソングだというのを別にしても、本作を聴くのはエディの曲作りの骨格を見るようでぞくぞくする体験だ。
そして初ソロDVD『ウォーター・オン・ザ・ロード』も同時発売! 08年8月のソロ・ライブを収めたもので、ソロ1作目『イントゥ・ザ・ワイルド』とパール・ジャムの曲に加え、カバー曲の選曲にも注目の全26曲。羨ましすぎる。(網田有紀子)
ソロ祭りが来た!
エディ・ヴェダー『ウクレレ・ソングス』
2011年06月08日発売
2011年06月08日発売
ALBUM