《大切な友よ/オレが死んでしまう日まで/ずっと一緒にいたい/オレたちにはまだ希望があるんだから》(訳詞)と切迫感のカタマリのようなビートとメロディでもって叩きつける1曲目“TILL I DIE”の時点で誰も冷静に聴いてられやしないこと必至だが、それこそ最後のダフト・パンク“ONE MORE TIME”カヴァーに至るまで、『PUNK ROCK THROUGH THE NIGHT』以降の難波章浩の形振り構わぬパンクど真ん中邁進ぶりがよりいっそうヴィヴィッドに焼きつけられた作品だ。というか、死に物狂いのノー・フューチャーな爆発力をもってしか僕らのフューチャーは描き出せない、ということを、《今オレたちはこの脅威に直面している/いったい誰がこんなものを作ったんだ?(中略)オレの怒りのレベルは7を超えた》(“LEVEL 7”訳詞)といった渾身のメッセージとともに真っ向勝負で時代に投げつけているのが今作だ。盟友との邂逅や原発へのレジスタンスのみならず、今作に込められた感情すべての背後に脈打つ強烈な生命力――世界の喜びも苦悩も全部受け止めて爆走する決意に、また胸が熱くなる。最高。(高橋智樹)