今夏のロック・イン・ジャパンでのエレカシのライヴは最高の出来だった。こんがらがることものたうち回ることもなく、今鳴らすべきロックと今鳴らしたいロックを、きわめてクリアに提示し切っていた。そんな迷いのなさが、このシングルの2曲には直反映されている。《諸刃で行くぜ 気を付けな 言うなりゃ愛のかたまりさ》(“ワインディングロード”)、《瞬間で全て愛する 俺は今を生きる》(“東京からまんまで宇宙”)。宮本は躊躇なく言い切っている。それは“悲しみの果て”の壮絶な決意とも、“俺たちの明日”の力いっぱいの宣言とも違う。彼らはこれまでに何度も「はじまり」を歌ってきた。このシングルに刻まれた「はじまり」は、どんな物語を生み出すのだろう。久々にわくわくしている。(小川智宏)
何度目かの「はじまり」
エレファントカシマシ『ワインディングロード/東京からまんまで宇宙』
2011年11月16日発売
2011年11月16日発売
SINGLE
今夏のロック・イン・ジャパンでのエレカシのライヴは最高の出来だった。こんがらがることものたうち回ることもなく、今鳴らすべきロックと今鳴らしたいロックを、きわめてクリアに提示し切っていた。そんな迷いのなさが、このシングルの2曲には直反映されている。《諸刃で行くぜ 気を付けな 言うなりゃ愛のかたまりさ》(“ワインディングロード”)、《瞬間で全て愛する 俺は今を生きる》(“東京からまんまで宇宙”)。宮本は躊躇なく言い切っている。それは“悲しみの果て”の壮絶な決意とも、“俺たちの明日”の力いっぱいの宣言とも違う。彼らはこれまでに何度も「はじまり」を歌ってきた。このシングルに刻まれた「はじまり」は、どんな物語を生み出すのだろう。久々にわくわくしている。(小川智宏)