過去3年ぐらいの間に出したEPからの曲も含むその内容は、過去のテクノ/ヒップホップ/ジャズを一またぎしたカットアップ/ブレイクビーツ路線から大きく変貌を遂げ、ヘヴィでダークなエレクトロ~インダストリアル~サイケデリア色が強まっている。これはある意味でDJフードというアーティストを初めて知ったとき以上の衝撃だった。
しかし、これが実に素晴らしい仕上がりなのだ。強固な世界観に裏打ちされた重厚なサウンド・プロダクションは聴き応え十分。さらにゲスト・ヴォーカリストが涙モノで、ひとりはザ・ザのマット・ジョンソンで、ザ・ザの名曲“ジャイアント”を歌う。衰えぬ声とDJフードのダーク・トライバルなトラックは相性抜群。この組み合わせでアルバム1枚作ってほしいぐらい。そしてもうひとりはフィータスことジム・サールウェル先生!やや抑え気味ではあるが、相変わらずの禍々しい野獣のようなお声が最高すぎ。(小野島大)