ブレイクアウト07年、世界でもっとも稼いだティーンエイジャーにしてアメリカの新世代アイコン=マイリー・サイラス、15歳。普通の女子中学生とスーパーアイドルの2つの顔を持つ女の子を主人公にしたディズニードラマ『ハンナ・モンタナ』で、ドラマを地で行く大ブレイクを果たした彼女がマイリー・サイラス名義でリリースした初アルバムがこれ。日本人の従来の皮膚感覚からすると、ぱっと見この子はかなり大味だ。「これが今のアメリカの“可愛い”なんだ??」と、出てきたときは思ったものだ。が、そんな人たちにはぜひこのアルバムを聴きつつ、実際に動いて歌うマイリーを観てみてほしい。マイリーというのはニックネームの“スマイリー”から命名されたのだが侮るなかれ、可愛い。ブリトニー、ヒラリー・ダフに続く存在と目されているが、12歳のときから楽曲づくりを続けているというDIYな感覚(なのでサウンドはポップスというよりわかりやすいロック)、まったく飾らない喋り方や振る舞いは、今のショウビズ界ではやっぱり新鮮。親と二人三脚なだけに、ブリのような行く末にならないことを祈ります(こっちはパパだから大丈夫かも?)。(羽鳥麻美)